そんなマドラスのストレートチップを5年間所有し大切に履いてきた僕が、良いところや悪いところをご紹介します。
マドラスとは
マドラスの歴史は長く今年(2021年)で丁度100周年を迎えました。
1921年に岩田武七社長が「これからは草履ではなく靴の時代が来る」と考え、亜細亜製靴株式会社を創業したのが始まりです。
1946年になると、イタリア・ベネチア郊外でバレンチノ・ピコロット氏によりバレンチノ・マドラス社が創立され、madrasのブランドが誕生しました。その後、イタリア最大の靴メーカーへと成長しました。
1965年にバレンチノ・マドラス社と亜細亜製靴株式会社の技術提携により、日本にmadrasブランドが上陸しました。
1983年には亜細亜株式会社からマドラス株式会社に社名変更し、1994年に全世界のmadras商標権を、イタリアのバレンチノ・マドラス社から譲受し、現在の形態になりました。
それゆえに、マドラスはイタリア製の革靴の影響を大きく受け、スラっとしたスレンダーな革靴が多く、マッケイ製法が主流で底が薄くエレガントな外観をしています。
マドラスの革靴(M2601)の特徴をご紹介
これが僕も愛用しているマドラスの「m2601」です。
もう5年くらい履いていますが、まだまだ綺麗な艶を出しながら通勤の相棒として頑張ってくれています。
「M2601」はマドラスの革靴のラインナップの中でも少し高価なモデルだと思うので、マドラスの革靴が欲しいなと思っている方は是非参考にして欲しいぎょ
少し高価なモデルではマッケイ製法を採用
マドラスの革靴のラインナップでは、革靴自体の製法として「セメント製法」と「マッケイ製法」の二つに分かれます。
比較的安価なモデルは「セメント製法」、少し高価になってくると「マッケイ製法」が採用されている傾向にあります。
今回ご紹介のモデルは「マッケイ製法」が採用されています。
マッケイ製法は、底が薄くスタイリッシュな外観で他の製法に比べて簡単な構造をしているため軽量であることが特徴です。
また、底(ソール)部の交換が出来るので長く履くことが出来ます。
靴底に穴が開いても交換すればもとに戻るので長く履くことが出来ます。物を大切にしたい方にはオススメです。
ヤワタ博士のマドラスは5年くらい履いているギョがまだ靴底を替える必要がないくらい綺麗ギョ。
アッパーにはキップレザーを使用(「M2601」の場合)
アッパー(革靴本体)には、キップレザーが使用されています。
キップレザーとは、生後6か月~2年までの原皮が使われた革のことをいいます。
カーフレザーに比べて若干ですが厚いことが特徴です。
ちなみに、高級革靴に使用されることが多いカーフレザーは、生後6ヶ月までの仔牛の原皮をつかった革のことを言うギョ。
ちなみに、キップとカーフを区別することは日本独自らしく、海外ではどちらもカーフとして扱われるそうです。
カーフレザーの高級革靴を購入して喜んでいても、実は日本でいうところのキップレザーである可能性があるわけです。
カーフレザーの方がきめ細かい革質なので、良いシワの入り方をします。
キップレザーの方は若干シワが大きく入るなと感じますが、分厚く耐久性に定評があるので、こちらもいい素材と言えます。
靴底(ソール)はマドラス製合成ゴム及びビブラム製のリフト材(「M2601」の場合)
靴底(ソール)部はマドラス製の合成ゴムが使用されており、リフト材(カカト部)にはビブラム製が採用されています。
合成ゴム製のソールなので、雨が降っても滑りにくくお手入れの必要がないので、忙しい方にもおすすめの仕様です。
そして、ビブラム製のリフト材が使用されていることで、普通のゴムリフト材に比べて耐久性が優れています。
ビブラム製のゴムは、創設者自身が登山家であったこともあり、オフロードでもガンガン履きこめるような堅牢なつくりになっているのです。
このマドラスの革靴はゴムソール製なので、雨の日でも通勤で履いて行くので結構酷使しているのですが、特にヒールがなかなか無くならないので身をもってビブラム製の耐久性を感じます。
2Eの木型が採用されているのでスレンダーな見た目(「M2601」の場合)
2Eとは足囲・足幅の広さを示す単位です。2Eというと平均よりも幅広にあたるサイズです。
EEとも呼ばれるサイズギョね。2Eのサイズ感はどちらかというと幅広になるギョから、見た目もぼてっとしがちギョ。けどマドラスの「M2601」はそれを感じさせない細くてすっきりしたシェイプを実現しているギョ。
上から見ても細くて美しい見た目をしているね。マドラスの革靴は結構どのモデルでも、幅広だろうがスタイリッシュなものが多いので評判がいいのも頷けます。
手塗り仕上げ
黒色のモデルではわかりませんが、茶色のモデルは染め感に綺麗なムラがあり独特なカッコよさがあります。また、手塗りのためちょっと磨くだけで光沢が簡単に出ます。その輝き具合はまるでガラスレザーのような光沢です。
マドラスの「M2601」の気になる点
マッケイ製法は靴底が薄いので疲れやすい
靴底が薄いので、歩くと結構足に衝撃が伝わります。ヒールはビブラムが使用されているのですが、ソールには薄いマドラス製のゴム底なので耐衝撃性はあんまりな気がします。
特に点字ブロックの上を歩いてしまえば、もはや痛いです。笑
薄い分軽くなっているので歩きやすいのですが、歩き心地としては・・微妙です。
僕のマドラスの革靴は少し大きめのサイズだったので、隙間を埋める意味でもインソールを入れています。隙間も埋まり履き心地も向上したので、欠点が一つなくなりました。
ちょっとシワが大きく入る気がする
他のカーフレザー製の革靴に比べると明らかに大き目のシワが入ります。
まとめ:マドラスの革靴は、評判通りの良いところ尽くめの革靴です
マドラスの革靴は手に入れやすい価格のものから、少し高級路線のモデルまで幅広く存在します。
その中でも2万ほどで手に入れることが出来るモデルを、僕は5年間大切に履き続けることが出来ています。
その理由は、キップレザーやビブラム製のリフト材が使用されていることで耐久性抜群で、イタリア譲りのスタイリッシュでカッコいい見た目であるが故だと思います。
他のメーカーにもカッコよく丈夫な革靴はたくさんありますが、マドラスの革靴は何よりもコスト面でも他よりも優れています。
皆さんもマドラスの革靴に興味を持ち、ぜひ一緒にマドラスの革靴を愛しましょう。